Bibtex+Zoteroによる文献管理(私の場合)
久しぶりに文章を書く気がします。
今回は最近の私の文献管理で役に立った方法について備忘録として つらつらと書きおろします。 自分は立場上LaTeXで文書を書く場面が多いのですが、 参考文献のリストを作る際は、非常に頭を悩ませる場面が多いです。
LaTeXで引用文献を書く際には、thebibliographyを使って 手作業で書くこともできますが、これは非常に面倒くさい方法です。
そのため、多くの場合はBibTeXを活用することになるのですが、 bibファイルを直接作成するには、それなりに覚えていなければならない ことも多いため、一度作ってしまえばあとは引用が楽になりますが、 その一度作る作業がやはりめんどくさいです。
それを解決する方法としてbibファイル用の文献管理ソフトを活用する方法があります。
有名どころで高機能なものとしては、ZoteroとMendeleyがあります。 私は現在Zoteroを主に利用しています。 Zoteroそのものは、BibTeXに特化したものではないのですが Better BibTeX for Zoteroというadd-onを導入することで非常に高機能になります。
これを用いると非常にシンプルな操作のみでBibTeXを編集することができます。 citation keyも自動生成するため、citation keyをいちいち考えることもなくなります。 文献検索も管理もbibファイルを直接編集していたときに比べてはるかに楽です。 私もしばらくはこれで十分でした。
しかし、日本語文献と英語文献が混在する文書を編集する際に少し困りました。 自分は文献を引用する際には、何を引用しているのかおおよその検討が付きやすくなるように 引用ラベルが数字([1]とか[4]とか)ではなく、筆者の名前の最初の部分と年数が出てくる スタイル(Hatenaさんの2016年の論文なら[Hat16]と出力される)を採用していました。 この引用ラベルが日本語と英語がうまく両立させることができないでいました。 筆者の名前の最初の部分と出版年が出てくるスタイルにはalphaとその日本語版のjalphaがあります。 alphaで数学 太郎さんの2016年の論文を引用すると[数学16]ではなく、[数16]と出力されます。 一文字しか出てこないのは、日本語だとだれなのか非常にわかりづらいですので 苗字はきちんと出てほしい。jalphaとするときちんと[数学16]とでてきます。
しかしこのとき問題となるのは、引用文献が著者が複数いる日本語文献の場合です。 alphaスタイル では、著者の頭文字をひとつづつとったもの+出版年となります。 数学 太郎さんと物理 太一さんの2015年の論文でしたら [数物15]と出力されるわけです。しかし、jalphaとするとここが第一著者+出版年となります。 上の場合ですと[数学16]となってしまうわけです。 自分の界隈では所謂筆頭著者という概念がほとんどないのでできればalphaスタイルのほうが よいと感じます(alphaスタイルの方が共著であることがラベルからわりやすいということもあります)
しかしbibtexを使うと手打ち作業の引用とは異なり、引用ラベルの調整がなかなか面倒でした。 bibtexの通常の機能では引用スタイルは全体に影響するため個別に設定できないのがネックでした。 英語の場合はalphaスタイルに満足していたので、それを棄てることは私には考えられませんでした。 なんとかして、一部だけ引用ラベルを編集したい。そして編集したものを 今後も使いまわせる状態にしたいと考えていました。
つい最近、こちらのサイトにそれを解決する方法が提案されていることを知りました。
やり方は上のリンクに貼ってあるstyleファイル(halpha-abbrv.bst)をダウンロードして 編集しているTeXファイルと同じディレクトリにいれ、 \bibliographystyle{halpha-abbrv}にすることと、 bibファイルで編集したい文献データに label = {ラベル名} を追加するだけです。(詳しくは上のリンク先を参照)
これをすることで、出力したいラベル名を個別に編集することができます。
ここで注意点として、Better BibTeXによるファイルの自動更新を使っている場合は 必ずZoteroを介して編集してください。 そうしないと、Zotero側に保存されているデータが優先される関係上 編集した内容が次の更新時に削除されてしまいます。
Zoteroで項目を追加するには編集したい文献のExtraの項目に tex.label: ラベル名 と書きましょう。くわしくはBetter Bibtexの該当箇所を参照してください。
数学初学者むけの本
数学自習用リンク
数学の可視化のしおり
ここでは、自分が調べてしった、友人に教えてもらい知った数学の可視化に関するサイトについて紹介する。
AMS Blog Visual Insight
AMS(American mathematical society)の公式ブログ。多くのきれいな数学的図が存在する。
個人的におすすめの記事はこちらである。
特殊関数グラフィックスライブラリー
LaTeXで今後使えそうなパッケージ
TeXパッケージに関してはTeX/LaTeX etc. -- Part 1: パッケージに詳しく書いてある。(現在リンクが切れてるが…)
mathexam
数学の試験問題を書くのに便利そうなパッケージ
algorithm, pseudocode
これは卒論で一度利用したがしばらくは利用していない 疑似コードがきれいに書ける。(どっちを使ったかは忘れた)
okumacro
ルビを振ったりできるパッケージ
siunitx
SI単位系を書くときなどに便利らしい。意外と多機能なのできちんとマニュアルを読むべし
ほしい数学系グッズ
ほしい
Galton Board
Galton Boardの解説についてはこちらを参照してほしい
こうした確率論的な性質が視覚的にとらえられるのは面白い
残念ながら日本では購入できないようだ。
(アプリとかでもないのだろうか?)